■認知症を予防するには
認知症とは…
認知症とは、脳がダメージを受けて記憶力や判断力が低下し、日常生活に支障が出ることです。“食事をした”や“その人に会った”という「体験したこと」を覚えている場合は単なる物忘れで、自分が体験したことそのものを忘れてしまうというのが認知症です。認知症は一度発症してしまうと元に戻すことは困難と言われています。図1のグラフにあるように、70代を過ぎると認知症有病率が高くなってきます。
図1 認知症有病率
認知症になると脳のダメージが徐々に進んでいくので、さまざまな支障が日常生活に生じてきます。
最初に起こるのは、「認知機能の障害」です。これは、記憶力や日付・曜日・人の名前などを正しく把握できる見当識が低下するというものです。
次に起こるのが「日常動作の障害」です。これは、入浴や着替えなどが上手くできなくなってしまうというものです。
その後、「運動機能の障害」が起こります。これは、食べ物を飲み込んだり歩いたりすることが難しくなるというものです。この運動機能の障害が出てくると、寝たきりになったり肺炎などの命に関わる病気を起こしやすくなります。